W杯も終わり、日本代表は世代交代の時期を迎えました。
試合直後に、代表引退を表明した選手もいましたね。
少し悲しい感じもしますが、継続してレベルアップしていくためには、世代交代は必要不可欠です。
実は、味覚伝達メカニズムについても、最近、世代交代が行われました。
どういうことかと言うと…
今回のブラジルW杯、日本の一番の敗因は、ずばり「世代交代」ではないかと思います。
世代交代と言っても、選手の世代交代ではなく、“戦術の世代交代”です。
4年前の南アフリカW杯の後、日本は、“ポゼッションサッカー”と呼ばれる戦術を取るようにしました。
一言で言うと、ボール保持率を高めて、パス回しを駆使して相手を崩していく、という戦術です。
これは、前回W杯優勝国であるスペインが得意とする戦術で、日本は前回優勝国を真似したという形です。
ちなみに、日本のフォーメーションはこちら。
4-5-1。MFが5人いるので、中盤でのパス回しがしやすい形です。
しかし、前回W杯から4年の月日が流れ、世界のサッカーでは、戦術の主流が変わってきました。
簡単に言うと、まず堅守が第一優先。
しっかり守って、素早くカウンター攻撃する、という戦術が強いとされるようになってきたのです。
象徴的な例が、今回大躍進のコスタリカ。
コスタリカは、DFが5人もいる、5バックと呼ばれるフォーメーションをとっています。
4年前に流行した戦術から、最新の戦術へ。
世代交代ができたチームは、大躍進を果たし、
世代交代ができなかったチームは、グループリーグを敗退した、と言えるでしょう。
まぁ日本に限って言えば、ただ純粋に実力がなかったのかもしれませんが、
前回王者スペインは、まさに世代交代の失敗と言えると思います。
と、いつもの癖で前置きが長くなりましたが、、
ここからが本題、味覚伝達メカニズムの世代交代のお話です。
味覚って、舌のどの部分で感じると思いますか?
あれ、前に習ったよ!味蕾っていう細胞の集合体でしょ!という方は大正解。復習ばっちりですね!
味蕾って何?なんて読むの?という方はコチラ→「味の分類~5つの基本味~」
実は、味蕾が五味(甘味・塩味・酸味・苦味・うま味)すべてを感知する、という説は最新の説で、
一昔前までは、味覚を感じる部位を示す「味覚地図」説が主流だったのです!
みなさんも、もしかしたらこんな図を見たことがあるのではないでしょうか。
1990年頃までは、
例えば、
甘味を感知するのは舌先、
苦味を感知するのは舌の奥の方、
と考えられていたのです!
1990年というと、まだ25年ほど前ですから、かなり最近です。
この「味覚地図」説が覆されたのは、味覚業界にとっては、かなり衝撃的な出来事でした。
その後、味蕾は舌のどの部分にもあるが、1つの味蕾は1つの味覚を感知する、
という説も唱えられましたが、これも間違いであることがわかっています。
味覚伝達メカニズムについても、
このような世代交代を経て、現在正しいとされている説
「1つの味蕾が五味すべてを感知する」
にたどり着いたわけですね。
しかし、まだまだ味覚に関する研究は発展途上です。
もしかしたら、現在正しいとされているこの説も、
今後、新たな説に世代交代するのかもしれませんね!
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本日のまとめ
・一昔前までは、「味覚地図」と呼ばれる説が主流だった
・現在の味覚伝達メカニズムは、いくつかの世代交代を経てたどり着いた説である
・一般社団法人日本味覚協会は、W杯日本代表を応援しています
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関連記事:味の分類~5つの基本味「五味」~
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