が上手な人はとても羨ましいです!(私は、お世辞にも料理が得意とは言えません・・・)

私の友達も、基本的に料理ができない人が多いです。
「料理以外なら何でも出来る」と豪語する友達(理系男子)に
「なんで料理は出来ないの?」
と聞いたら、
「レシピが解読不能だから」
と言ってました。ふむふむなるほど。

今の時代、本、雑誌、ネット(クックパッド等)に料理レシピは溢れていますが、これらのレシピは文系向きと言えます。理系にとって、レシピは読みにくいと私も思います笑。

というわけで、今日は、レシピに関する、理系男子と文系女子のディスカッションをお送りします!

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理系男子と文系女子が料理をすると・・・

文系女子「ねえねえ、たまには料理作ってよー」

理系男子「えー、やだよ。作り方分からないし」

文系女子「カレーだったら簡単に作れるよ!」

理系男子「カレーも作ったことないよ」

文系女子「このレシピ見たら分かるって。もし分かんなかったら聞いて!」

カレー裏面

理系男子「バーモントカレーだね。大好きだよ」

文系女子「このレシピ通りに作れば出来るから!!」

理系男子「分かった、じゃあ作ってみるよ。まずは材料を買ってくるね」

カレーレシピ肉

理系男子「材料に ”肉” ってあるけど、これは牛肉?豚肉?鶏肉?羊肉?」

文系女子「なんでもいいと思うよ」

理系男子「なんでもいいんだ・・・。じゃあ、バラ肉、モモ肉、ロース肉、いろんな種類の肉があるけど、何がいいの?」

文系女子「レシピには何も指定されてないし、なんでもいいんじゃない?」

理系男子「なんでもいいの?適当だな・・・じゃあ鶏のモモ肉にするよ」

文系女子「野菜も買ってきてね!」

カレーレシピじゃがいも

理系男子「”” だけど、、スーパーには男爵とメークインが置いてあるけど、どっち?」

文系女子「どっちでもいいんじゃない?」

理系男子「どっちでもいいんなら、しっかりレシピに明記してほしい」

文系女子「はあ・・・」

理系男子「それに、じゃがいもは農作物だから、ロット差があると考えられる。せめて” 北海道産” のように、産地を指定すべき」

文系女子「いや、そこまで気にしなくていいんじゃないかな」

理系男子「それなら、ちゃんと明記してほしい。”じゃがいも(男爵)(産地はどこでも可)” と」

文系女子「めんどくさいこと言ってないで、とにかく野菜を切ってよ!」

カレーレシピ一口大

理系男子「じゃあ野菜切るよ。ここに ”一口大に切った具材” っ書いてあるけど」

文系女子「それがどうしたの?」

理系男子「”一口大” ってどのくらい?ジャイアント白田の一口と、綾瀬はるかの一口は3倍くらい違うよ」

文系女子「そんなの普通に考えて、常識的な一口の大きさでいいんじゃないかな」

理系男子「”普通に考えて” とか”常識的” のように、抽象的に言うのはやめてもらえるかな。具体的に、定量的に伝えてほしい」

文系女子「はあ・・・」

理系男子「だからここは、”各辺が3cm~6cmの大きさとなるように切る” みたいに具体的に数値を入れて明記すべきだ」

文系女子「細かいなー。横浜市のゴミの分別でもそんな細かくないよ」

理系男子「いや、細かい、という次元の話じゃなくて、誰でも同じ結果になるように、定性的ではなく定量的な指示をしてほしいってことだよ!」

カレーレシピしんなり炒める

理系男子「じゃあレシピ通りに炒めるよ。”玉ねぎがしんなりとするまで” って書いてあるけど」

文系女子「うん、これはさすがに分かるよね」

理系男子「いやいや、”しんなりと” なんて言葉、日常で使わないから分からないよ」

文系女子「え??普通に使うでしょ」

理系男子「いやいや、使ったことないよ。僕にとっては、玉ねぎは炒める前から”しんなりと” してるとも言えるよ。こんな、何とでも解釈できる言葉で、加熱時間を設定しないでくれるかな」

カレーレシピ中火

理系男子「あと、正直言うと、この ”中火” っていうのもよく分からないよ」

文系女子「え??何が分からないの? ”中火” は、ガスコンロの中くらいの火力のことだよ」

理系男子「中くらいとは?料理のプロセスの中で、加熱工程は最も重要なんだよね?なのに、こんな適当でいいの? ”200℃で5分間加熱” みたいに、何℃なのか書いてくれないと」

文系女子「”中火” のほうが分かりやすいじゃん」

理系男子「いやいや、全然分からない。”中火” じゃ抽象的すぎる。フライパンの大きさや熱伝導率によっても変化するし」

文系女子「何言ってるかよく分からないよ」

理系男子「熱を具材全体に均一に与えることを目的として、事前に同じ大きさでカットしたり、加熱中にも混合するんだよね?それなのに、与える熱量が適当で大丈夫なの?マニュアルとして不適切である」

文系女子「はあ・・・」

理系男子「それに、具材を入れた直後は温度が低くなると思うけど、そこは考慮しなくていいの? ”200℃で5分間加熱” と指示があれば、自分で火力を適切に調整可能なのだけど。”中火で、玉ねぎがしんなりとするまで” って書いてあるだけじゃ、全然分からないよ」

文系女子「なんかめんどくさいね。あなたとは絶対に付き合えないです」

理系男子「安心して。こんな論理的なディスカッションができないような人とは、僕も付き合わない」

文系女子「・・・。」

理系男子「それに、この加熱工程では、表面はカリッとさせて、且つ、中まで熱を通すほうがベターだよね?あと、糖との加熱反応である ”メイラード反応” などでは、300℃くらいまで加熱しないと生成されないフレーバー成分もあるけど、この高温加熱で生成されるフレーバーは生成すべきなの?生成させないようにすべきなの?細かいところで言うとツッコミどころ満載だよ」

文系女子「私があなたにツッコミたい気分だよ。意味不明です」

理系男子「はぁ。これだから文系は・・・。とにかく!僕は正確な情報を理解したいだけだよ」

 

カレーレシピはちみつ

理系男子「あと、はちみつを入れる場合なんだけど・・・」

文系女子「どうしたの?」

理系男子「はちみつ、どのくらいの量を入れたらいいの?書いてないけど」

文系女子「それは、好みに合わせて適当でいいよ」

理系男子「また適当か・・・。」

文系女子「・・・。」

理系男子「じゃあ仮にはちみつを1滴だけ入れた場合、煮込む時間は20分以上なの?入れなかったら15分なのに。はちみつ1滴いれるだけで、煮込み時間が5分も長くなるの?」

文系女子「そこらへんは、適当に調整したらいいんだって。空気読んでよ」

理系男子「空気は吸うものであって、読むものではないよ」

レシピ適量

理系男子に1つだけ言わせてほしい。よく、いろんなレシピに ”適量” って何書いてあるけど、これはヒドい。意味不明だよ」

文系女子「適量は適量でしょ。その人に合った量だよ。何が分からないの?」

理系男子「だから、この” 適量” がどのくらいなのかを知るために僕はレシピを読んでるわけですよ。なんで ”適量” でごまかしてるの?これが許されるのなら、作り方も ”適量の野菜を適当に切って適切な火加減で焼いてください” で許されることになるよ」

文系女子「まだあなたは料理の経験がないだけで、慣れれば分かってくるんだって」

理系男子「いやいや。そもそもレシピって、未経験者でも経験者と同様に料理できることを目的として作られてるんだよね?それなのに、経験者じゃないと理解できないのなら、適切なレシピとは言えない。それに、経験者ならそもそもレシピ見ないでしょ。じゃあ、誰のためのレシピなんだ、と言いたい」

文系女子「はあ・・・。」

理系男子「この”適量” 以外にも、”少々” とか、”適宜” とか、定量的じゃない表現が多すぎる。”~g” か、”~粒” のような表記に変更すべきだと思う。これが科学実験だったら、絶対に再現性が低い結果になるよ。もっと正確なプロトコルにしないと!」

文系女子「いやいや実験じゃないし!料理だし!プロトコルって何よ?レシピだから!もういい!私が作るよ!!」

 

 

料理のレシピは、「マニュアル」と言えます。

「マニュアル」は読む人のレベルを考慮して作られるべきですが、料理レシピに関しては、基本的に、中級~上級レベルの人を対象としており、「はじめて料理するよ」という初心者には、理解しずらいものになっています。(この理系男子くんは極端ですが笑)

 

「マニュアル」は、「初心者用」と「中級~上級者用」の2種類用意してあるのが親切です。

携帯電話の取扱説明書は、長くてとても読む気になれませんが、あれは、初心者用のものであり、中級~上級者にとっては読む必要のないことがたくさん書いてあるからこそ読みにくいと考えられます。

全世界の人々のレベルに合わせたマニュアルは作れないから、敢えて、初心者用のものだけを作っているのです。逆に、料理レシピは中級~上級者用のものが多く、携帯の取説のような、すごく細かくて長い(初心者用の)レシピは見かけません。

 

・詳細に(正確に)説明すると、分かりにくくなる
・分かりやすさを重視すると、正確じゃなくなる

文章を書く仕事をしている人は、常にこの「分かりやすさ」と「正確さ」とのバランスと戦ってるとも言えるでしょう。

※この「分かりやすさ」は、「誰にとって分かりやすいのか?(どんなレベルの人に読んでもらうのか)」を考えることが大切です。全世界の人にとって分かりやすい文章を書くのは不可能です。
(例えば、漢字を読めない人のために、すべて読み仮名を振っていては、とても読みにくい文章になってしまいます。)

 

ネット記事には、分かりやすさ重視(おもしろさ重視)で、正確性が不足していることが多々あります。

「食」に関する事柄は特にこの傾向が強いと思っています。
身近な「料理」ですら、本来は化学反応の一つでありながら、分かりやすさのために、ざっくりな説明がほとんどなのです。

 

本ブログは、筆者が理系なこともあり、基本的には細かすぎて、分かりやすさを犠牲にしてしまっている傾向がありますが、、、これでも一応、分かりやすくなるように意識して書いてます。
(そのため、たまに、断腸の思いで多少の正確性を犠牲にしてしまうこともありますが・・・)

なるべく正確な情報を、なるべく分かりやすく皆さまへお伝えできるようこれからも頑張りたいと思います。
今後ともご愛読の程、よろしくお願い致します!

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本日のまとめ

・文章は「正確(詳細)さ」と「分かりやすいさ」のバランスが勝負。
・料理レシピは、初心者(理系男子)には読みにくい。
・理系男子はレシピだけじゃなく空気も読めない傾向あり。
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