一般的に、味覚(味を感じる力)は若い方が良い!と言われています。
その理由の一つとして、
若い方が味蕾(味を感じる細胞の集合体)の数が多いから!
が挙げられます。
※参考記事:味覚は衰える?~年齢と味蕾の数の関係~
しかし、基本五味(甘味・塩味・酸味・苦味・うま味)全ての味について、
「年齢が若い方が味覚が良い」は当てはまるのでしょうか?
今回は、日本味覚協会による「苦味」と味覚感度の年齢別調査についてご紹介します!
では、さっそく苦味と味覚感度に関する調査結果を発表したいと思います!!
過去に、「味覚検定チョコ EASY」を用いて、
368名の方を対象に、苦味の感度と年齢について調査をしました。
非常に多くの方にご協力をいただきまして、ありがとうございます。
※「味覚検定チョコ」とは、食べるだけで味覚が良いか、悪いか(味覚偏差値)を
チェックすることができるチョコレートです。
ご興味のある方は是非チャレンジしてみてくださいね。
では、本題に戻りまして、、、
苦味感度と年齢に関する調査結果は以下の通りです!!!
今回の調査では、
50代、60代の苦味感度が一番高いという結果となりました!
この結果を見ると、「苦味」については
年齢が若い方が味覚が良い!とは言い切れないことがわかります。
不思議ですよね!
その理由を考察すると、
「苦味」という味については、
コーヒー、ビール、ワインなど、大人になってから食経験が蓄積されるものが多いため、
一般的に言われる「味蕾(みらい)の減少による味覚の低下」を、
「食経験の蓄積による味覚の向上」が補っているのではないかと考えられます。
なお、今回の調査では、30~40代の苦味感度が低い結果が出ていますが、
過去に実施した調査では、30~40代の苦味感度が高いという結果も出ています。
※参考記事:年齢・性別による苦味の感じ方の違い~「味覚検定チョコ」の試食結果~
いずれの結果からも、
苦味については年齢による差がそれほど大きくはない、ということがわかります。
「苦味」という味は少し特徴的で面白いですので、
また次回以降の記事では、「苦味」に関する
コーヒー、ピーマン、パクチー、抹茶、ビターチョコ
の各食材について、
と食べ物の好み(嗜好性)と味覚感度の関係に関する調査についてもご紹介したいと思います!
本日のまとめ
・一般的には、年齢が低い方が味覚感度は高い
・ただし苦味については、年齢が高くても味覚感度が高い
・苦い経験が多いほど苦味の感度が高いのかもしれませんね(?)
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