いい感じの喫茶店でホットコーヒーを注文すると、カップが温かいことがあります。
また気の利いた居酒屋でビールを注文すると、グラスやジョッキがキンキンに冷えてることがありますよね。
このように、容器の温度を工夫してもらえると、なんだかとってもいい気分になるんですが、
果たして、おいしさにはどの程度影響があるのでしょうか?
今日は、容器の温度とおいしさの関係について示した論文をご紹介します!
『口腔内への温度提示と食品の温度が食体験と味覚に与える影響』
(上堀まい他、日本感性工学会論文誌 Vol.22 No.2,2023)
によると、
大学生20名(男女10名ずつ)に対し、食品及びスプーンを
・加温(60~65℃)
・冷却(5~10℃)
・常温(24℃)
のパターンで組み合わせて提示し、味覚を評価しました。
結果については、特に驚くようなことはなく、
温かい食品に対しては、
基本的に温かいスプーンで食べたおいしく感じやすく、
冷たい食品に対しては、
基本的に冷たいスプーンで食べたおいしく感じやすい
という結果。
論文としての結論はまぁこういう感じなんですが、
よくよく見てみると、あれ?と思う点がありました。

茶わん蒸し(上:図5)については、
「加温スプーン&加温茶わん蒸し」の方が、「常温スプーン&加温茶わん蒸し」よりも
のど越し、おいしさ、心地よさ、の項目が高いのですが、
ゼリー(下:図6)については、
「冷却スプーン&冷却ゼリー」と、「常温スプーン&冷却ゼリー」の値はほぼ一緒
(なんなら常温スプーンの方が少しだけ高い数値になっている項目もある)
ということなのです!!!
つまり、
冷たいゼリーを食べるときのスプーンは冷やす必要はなく、常温で問題ない、
ということになりますね。
さらに、この結果を冒頭の議論に派生すると、
ホットコーヒーのカップを温めることに意味はあるけど、
ビールのグラスを冷やすことに効果はない
という可能性が示唆されたのではないか、と思います!!!
もちろん、
グラスを冷やしておくことで、ビールの温度上昇を防ぐ、という役割はありますし、
そもそもこの論文の結果が(評価対象者も少ないですし)いわゆる誤差の範囲内のため
グラスを冷やす必要がない!と言い切ることはできませんが、
先入観として、グラスは冷えてる方がおいしいに決まってる!と思い込んでいたので、
それは改める必要があるな、と感じました。
とても興味深い結果だったと思います。
以上!本日は容器の温度とおいしさの関係についてのお話でした!
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本日のまとめ
・温かいものは、容器も温かくした方がおいしく感じる。
・冷たいビールのグラスは、常温でも問題ない(という可能性あり)
・ビールがおいしい季節になってきました
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