タピオカミルクティーって、だいぶ流行りましたよね…

どこに行ってもタピオカ!タピオカ!って感じで、
どこのお店のタピオカが1番とか、
また新しいお店ができたとか、そんな会話をよく聞いてました。

もう過去形にしていいのか、現在進行形で流行っているのか分からないけど、
過去形にしてしまいました。

 

今回注目したのは、タピオカミルクティーの、タピオカではなく、ミルクティーの方です。

「ミルクティー」はどれがおいしいのか?味の違いについて飲み比べ(味覚評価)をしました!!

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今回も前回の「レモンティーの飲み比べ(味覚評価)」に引き続き、
以下3つのミルクティーで味覚評価を実施しました。

「リプトンミルクティー」【森永乳業】

「午後の紅茶 ミルクティー」【キリンビバレッジ】

「クラフトボス ミルクティー」【サントリーフーズ】

 

の評価者4名にて官能評価を実施)

 

見た目の色は、
「午後の紅茶」が「ボス」と比べて、ほんのわずか濃くて
「リプトン」が他2つ比べると薄いように見えます。

 

 

栄養成分表示

 

まず、それぞれのミルクティーの栄養成分表示を調べてみました。

内容量は、「リプトン」は、470mL「午後の紅茶」、「ボス」は500mLです。

 

100mLあたりのカロリーを見ると、
リプトン>午後の紅茶>ボスとなっています。

 

また、値段は、すべてセブンイレブンで購入したのですが、
紙パックのリプトンがお得そうですね!

 

ちなみに、値段は変わらないのですが、
リプトンは、内容量がレモンティーだとは500mLですが、ミルクティーだと470mLになってます。

また、ボスはレモンティーよりミルクティーの方が10円くらい高いので、
ミルクティーの方がコストがかかると言えるようですね。

 

 

レーダーチャート

今回は、ミルクティーの味の要素として、

1.ミルク感
2.
3.
4.茶葉感
5.まろやかさ/コク
6.香り
7.濃さ

の7項目を設定し、
各項目について5点満点で味覚評価(採点法)を行いました。

結果は、以下の通りです。

 

「リプトン」は、甘味、ミルク感、茶葉感を強く感じることができて、
最も味を濃く感じました。
また、先味と中味が甘くて、後味はややあっさりめな印象を受けました。

 

「午後の紅茶」は、甘味、ミルク感が強くて、とてもまろやかなな味わいでしたが、
後味に甘ったるさが残るという印象でした。

 

「ボス」は、茶葉感を最も強く感じました。
甘さやミルク感は控えめで、他2つと比べると、
かなりあっさりめなミルクティーだと思いました!

 

 

原材料表示と味覚の関係

 

次に、原材料表示を見比べてみます。

【リプトン】

 

【午後の紅茶】

 

【クラフトボス】

まとめると、以下のようになります。

 

【リプトン】混合果糖ぶどう糖液糖、乳製品、、紅茶、ココナッツオイル/香料、乳化剤、pH調整剤

【午後の紅茶】牛乳、砂糖、紅茶、全粉乳、脱脂粉乳、デキストリン、食塩/乳化剤、香料、ビタミンC

【クラフトボス】牛乳、砂糖、乳製品、紅茶、食塩、デキストリン/香料、ビタミンC、乳化剤

 

「リプトン」のミルクティーにだけ、
「砂糖混合果糖ぶどう糖液糖」が含まれています。

 

※「砂糖混合果糖ぶどう糖液糖」ってなに?という方へ

まず、果糖ぶどう糖液糖とは、「異性化糖」の1つです。

「砂糖」の原料は、「さとうきび」や「てんさい」であるのに対して、
「異性化糖」の原料は、「でんぷん」です。

 

「でんぷん」から「異性化糖」を作るためには、

①液化
②糖化
③異性化

という3つのプロセスを経る必要があるのです。

 

これをざっくり説明すると、、

①液化
α-アミラーゼ」という酵素によって、
「でんぷん」をそこそこ分解して、「多糖」を作ります。

 

②糖化
グルコアミラーゼ」という酵素によって、
「多糖」を「グルコース(ぶどう糖)」にまで分解します。

 

③異性化
「グルコースイソメラーゼ」という酵素の働きにより、
「グルコース(ぶどう糖)」の約半分を「フルクトース(果糖)」に変換します。

このとき、一般的に、「ぶどう糖」から「果糖」への変換が半分しかできないので、
「ぶどう糖」も多く残ってしまい、そうすると、「砂糖」よりも甘くないものができてしまいます。

「ぶどう糖」は、「砂糖」の甘味の70%しかなく、「果糖」は、「砂糖」の1.3倍の甘味があるため。

詳細は以下の記事をご参照ください。

参考記事:砂糖、果糖、ブドウ糖はどれが一番甘いの?

 

そこで、④精製・濃縮という工程を追加します。

ここでは、③液化でできた「ぶどう糖の方が多い液糖」を
果糖だけ分離させ、果糖を多めに配合することで
「果糖の方が多い液糖」=「砂糖」よりも甘いもの
を作り出すことができるのです!!!

 

このようにしてできた、果糖の方が多い液糖」を「果糖ぶどう糖液糖」と言い、
「ぶどう糖の方が多い液糖」を「ぶどう糖果糖液糖」と言います。

 

 

説明が複雑になってしまいましたが、、

つまり、「リプトン」には、ぶどう糖よりも果糖の方が多い
果糖ぶどう糖液」が含まれている

そしてさらに、10%以上の砂糖を加えているので、
「砂糖混合果糖ぶどう糖液糖」と表示されるのです!!

 

 

こちらの記事では、図を使ってもっと分かりやすく説明しているので、是非読んでみてください!

ジュースに入ってる「果糖ぶどう糖液糖」とは?~「ぶどう糖果糖液糖」との違い~

 

 

 

話を戻しまして、、、

「午後の紅茶」と「クラフトボス」には、デキストリンが含まれています。

デキストリンも「でんぷん」からできており、
でんぷんを加水分解するとデキストリンができあがります。

※詳細は以下の記事をご参照ください。

トクホの難消化性デキストリンとは?~なぜブドウ糖で出来ているのに消化しにくいのか?~

 

 

 

次に、原材料を踏まえ、それぞれのミルクティーの特徴をみていきたいと思います。

 

「リプトン」の特徴

レモンティーと同様に、ミルクティーも、
3つの中で、最も味が濃いと感じました。

「リプトン」には、「果糖ぶどう糖液糖」という砂糖よりも甘い液糖に、
砂糖を足した「砂糖混合果糖ぶどう糖液糖」が最も多く含まれており
乳製品の次にさらに「砂糖」も含まれているので、
相当甘いことが予測されます。

実際に飲んでみると、やはり、かなり甘味が強いです!!

また、甘味と同じくらいミルク感も強くまろやかでコクがありました。

なお、先味と中味が甘く、後味はややあっさりめに感じました。

 

 

「午後の紅茶」の特徴

「午後の紅茶」の原材料を見ると、牛乳が最も多く含まれ、次に砂糖、そして紅茶となっています。

甘味は、「リプトン」と同じくらい強く
後味がやや甘ったるいと感じました。

しかし、3つの中で、ミルク感が最も強く
甘くてまったりとしたこれぞミルクティーという印象を受けました。

 

 

「クラフトボス」の特徴

「クラフトボス」には、牛乳が最も多く含まれ、次に砂糖、3番目に乳製品が含まれています。
ここでいう「乳製品」には、全粉乳や脱脂粉乳が含まれると考えられます。

原材料表示では、乳製品の後の4番目に「紅茶」が表示されていましたが、
茶葉感を最も強く感じたのは、「クラフトボス」でした。

また、他2つに比べると甘さは控えめであっさりとした味わいでした!

 

 

おいしさの評価

 

日本味覚協会では、僭越ながら
各個人が感じた「おいしさ」についても5点満点で評価をしています。

 

その結果はこちらです!

ミルクティーのおいしさのポイントになったのは、「茶葉の風味」です。

 

レーダーチャートを見ると、「リプトン」も茶葉の風味をしっかりと感じましたが、
甘味がやや強すぎると感じました。

 

今回は、最も茶葉の風味が強く
甘さは控えめで、あっさり飲みやすかった
「クラフトボス」のミルクティーが1位という結果になりました!!!!

 

なお、日本味覚協会ではこのような味覚評価(商品評価)をインスタグラムにて公開しています!
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本日のまとめ
・リプトンは、味は濃いけど、甘味、ミルク感、茶葉感すべての主張やや強すぎかも…
・午後の紅茶は、茶葉感より甘味とミルク感が強く、甘くてまったり。
・クラフトボスは、甘さ控えめで、あっさり、そして茶葉の風味を最も強く感じる!————————————————————————————

 

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関連記事:【レモンティー】「リプトン」「午後の紅茶」「クラフトボス」の味の違いは?~味覚評価(飲み比べ)~

関連記事:ミルクティーとロイヤルミルクティーの違いとは?

 

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