世界陸上が始まりましたね!
テレビを見ていたら、国民栄誉賞の高橋尚子さんが、「マラソン走る前は、お餅をおかずにご飯とうどんを食べてましたよ。真っ白な食事です」と話していました。
このように、運動エネルギーとなる「グリコーゲン」を通常より多く体に貯蔵するための方法を「グリコーゲンローディング」と言います。
このグリコーゲンローディング、昔と比べて、方法も変わってきているようです。
今日は、この「グリコーゲンローディング」について詳しくお話します!
・グリコーゲンとは?
グルコース(ぶどう糖)がたくさん繋がったものです。
「でんぷん」も同じく、「ぶどう糖がたくさん繋がってできたもの」ですが、グリコーゲンは「でんぷん」よりも、たくさん分岐していて、網目構造になっています。
また、グリコーゲンの一番の特徴は「肝臓(の細胞内)と骨格筋に貯蔵される」ことです!つまり、グリコーゲンは、ざっくり言うと「エネルギー貯蔵物質」と言えます!
・脂肪とはどう違うの?
「脂肪」も、エネルギー貯蔵物質の一つですが、
・脂肪は「グリコーゲン」と比較してたくさんのエネルギーの貯蔵が出来る!
・でも、即効的に利用できず、多くのスポーツではエネルギー源として期待できない。
という特徴があります。
それに対し、グリコーゲンはエネルギーとしての分解が容易で即効性があり、スポーツにおいて大変有効なエネルギーとなります(但し、貯蔵できるのは主に肝臓と骨格筋などで少ない)。
・グリコーゲンローディングとは?
昔の(古典的な)方法と、最新の方法があります。
<昔の方法>
体にあるグリコーゲンを一度枯渇させ、それによってグリコーゲンを早急に回復・貯蔵する反応(リバウンド)を利用して大量の炭水化物を摂取し、効率よくグリコーゲンを貯め込む方法です。
ただし、この方法は、炭水化物を制限したり、たくさん摂ったりして体にかかる負担が大きく、疲労が残ったり、体調を崩すリスクがあります。
<最新の方法>
現在では炭水化物の制限を行わず、大会の約1週間前から運動量を減らしてグリコーゲンの消費を抑えつつ、3日前から大量の炭水化物を摂取して、グリコーゲンを体内に蓄える方法が推奨されています。こちらの方が体に掛かる負担が少なく、調整リスクも少ないと言われています。
このように、グリコーゲンローディングを行うことによって、筋肉、肝臓中のグリコーゲン量を、通常のおよそ2~3倍に増加させることが可能であると言われています。
大会前日、当日には、炭水化物だけじゃなく、クエン酸やビタミン類もある程度摂ったほうが良いと考えられます。
ちなみに、高炭水化物の食事は、米やお餅、麺類などが挙げられます。
アミノバイタルやウイダーインゼリーなどの「ゼリー飲料」を活用するのも良いと思います。
今回お話した「グリコーゲンローディング」は、食事の方法によって、スポーツでのパフォーマンスが大きく変わる代表例ですね。
たまに、食事だけ「グリコーゲンローディング」してるような人を見かけますが、運動しないと太るだけですので気をつけましょう。
最近は、マラソン市民ランナーも多いかと思います。東京マラソンやホノルルマラソンに参加される前には、このグリコーゲンローディング、ぜひ試してみてはいかがでしょうか?
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本日のまとめ
・マラソン大会の3日前には運動を控えて、炭水化物をたくさん摂りましょう!
・グリコーゲンはエネルギー貯蔵物質です。
・メタボの方は、常にグリコーゲンを貯め込む傾向あります、ただの「食べ過ぎ」です。
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参照:トレラン王国「カーボローディングの基礎知識」
:肉体改造研究所
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