今日は12月25日、クリスマスですね。
「えっ?クリスマスってなに?クリス松村じゃなくて??」
と言いたくなるくらい、残念ながら暇なので、今日も頑張って記事を書きたいと思います!
今日は、メディアの方や友人からよく問い合わせのある「気圧と味覚の関係」についてお話しします!
年末年始に、旅行や帰省で飛行機に乗る方は必見です!
地上と飛行機内は、どれだけ気圧に差があるの?
結論を先に言うと、
地上=1気圧
機内=0.8気圧
と、0.2気圧の差があります!
あれ、気圧ってなんだっけ?
なんで、地上と飛行機内で差があるの?
気圧とは、空気の圧力のことです。
空気もちょっとだけ重さがあるので、高いところに行けば行くほど、気圧は低くなります!
現在の定義では、
地上(海抜0m)の気圧=1013hPa(ヘクトパスカル)=1気圧
としています。
飛行機の通常の 飛行高度は約10000mで、地上の約5分の1の、0.2気圧となります。
人間は、こんな急激な気圧変化には耐えられません。
もし、飛行機がオープンカーみたいに解放されていたら、大変なことになります!(温度もマイナス40℃くらいになって凍死してしまう)
ではなぜ、飛行機に乗っても大丈夫なのでしょうか?
それは、エアコンで機内に空気を入れて調整してるからです!ありがとうございます!
「でも、せっかく調整してくれるんなら、地上と同じ1気圧にしてくれればいいのに・・・」
と思ったあなた!僕もそう思いました!
これは、機体の胴体の強度の問題なのです!
もし機内が1気圧だったら、上空(外)との気圧差が0.8気圧となり、その分、壁の強度を大きくしなきゃいけなくて、重くなってしまいます!
そうすると、人が乗せれなくなってしまいます!
「人のために機内を1気圧にしたけど、人を乗せれない」という悲劇。
そんなこんなで、「まあ、0.8気圧くらいなら、人は大丈夫っしょ」ということで、機体を軽くしつつ、人にもなんとかなりそうな「0.8気圧」でバランスをとっているのでした。
(飛行機乗ると耳が痛くなる人は、この気圧差が原因です)
気圧が変わると味覚も変わる?
これについて、フラウンホーファー研究所(ドイツ)の研究結果が、アメリカの情報サイト「BUSINESS INSIDER」で取り上げられています。
記事によると、機内の圧力に設定した環境では、味覚が通常より約30%低下し、「塩味」と「甘味」が分かりにくくなるようです。
また、「嗅覚も低下する」とのこと。
「味覚」も「嗅覚」も低下すると、やっぱり、味が濃い目の料理のほうがおいしく感じますよね。
ただ、頑張って探したのですが、本件に関する論文などの、詳細な検討条件が記載されている文献は見つけることができませんでした・・・
なので、これが本当に正しいのかどうか、断定はできないのが正直なところです。すみません・・・
機内では
・気圧
だけでなく、
・湿度
・騒音
も、地上と異なります。
本当に「気圧」だけで味覚が変わるのか?細胞レベルでの検証結果が分かったら、結果の正確性を確信できると思いますので、その時に改めてご報告させていただきます!
<追伸:2016/1/1>
ドイツのフラウンフォーファー研究所による報告書を探して、詳細な結果報告書を発見しました!
参照:フラウンフォーファー研究所による研究報告
詳細は割愛しますが、機内の環境では、地上と比較し塩味が20-30%、甘味が15-20%低下するとのことです!
※気圧が低くなったら味覚が悪くなるのだったら、逆に、気圧が高い場合は味覚が良くなるのでしょうか?海底レストランでは味覚が良くなる?浦島太郎が行った竜宮城の食べ物は、味付けが薄い??「気圧と味覚の関係性」は、調べてみたいことがたくさんありますね^^
機内での味覚は、30年後の自分の味覚と同じ?
気圧によって味覚が変わり、機内では味覚が低下すると言われている(正しいと思われる)ので、地上と機内では味付けを変える必要があります。そのために、機内食は味付けの工夫がされています。
これは、何も、「地上と機内」の差だけではありません。
味覚の違いは、気圧差よりも、個人差のほうが大きいと思います!
年をとるにつれ、味覚は低下しますし、育った文化や環境で味覚は大きく異なります。
「世界中の人、全員共通でおいしいもの」などありません。
”食べる人の味覚に合った料理や調理法を考える”ことが大切なのです!
そのためには、自分や、大切な人の、味覚を知る必要がありますね。
というわけで味覚診断チョコ、もうすぐ発売です^^。興味のある方はぜひお試しください!
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本日のまとめ
・飛行機の中は、0.8気圧(地上の80%の気圧)
・機内の気圧では、味覚(特に甘味と塩味)が低下するらしい
・クリスマスケーキは機内で食べないようにしましょう
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