もうすぐ夏本番になりますが、
夏と言えば、みんな大好き「アイスクリーム」ですよね!
みなさんの定番アイスはなんですか?
筆者は、井村屋の「あずきバー」が、大、大、大好きです!!
「あずきバー」と言えば、「固さ」が特徴的ですよね!
私も、あのガリって噛み砕いて、ホロっと溶ける感じの虜になっています。
そこで、今回は、
「あずきバー」は、なぜあんなに固いのか、その固さの秘密に迫ってみます!!!!!
「あずきバー」は、値段も手頃だし、
甘さが控えめで、さっぱりしてるから、どんどん食べられるので私は大好きです。
(でも好みに個人差が出そうではありますよね)
小さい頃から、おばあちゃんと一緒にずっと食べていたので、思い出の味でもあります。
そんなあずきバーについて、固さの理由を分析してみたいと思います!
アイスの種類
あずきバーは、厳密に言うと、「アイスクリーム」ではありません。
実は、アイスクリームは、乳成分の量によって、
・アイスクリーム
・アイスミルク
・ラクトアイス
・氷菓
の4つに分けられます。
これらは、
「アイスクリーム」 > 「アイスミルク」 > 「ラクトアイス」 > 「氷菓」
の順に、乳固形分や乳脂肪分が多く、ミルクの風味が強くなっています。
詳しくは、こちらのブログをご参照ください。
雪見だいふくはアイスクリームじゃない?~アイスミルクとラクトアイスの違い~
その中であずきバーは、乳固形分がほとんどないので、
「氷菓」
に分類されます。
アイスに含まれる空気量
アイスは、原料を高速で攪拌させて、空気量を含んだ状態で、急速に凍結させます。
日本乳業協会さんのホームページによると、
アイスが凍っているのに、氷のようにカチコチにならず、
氷と同じくらいの冷たさを感じないのは、
空気が泡が冷たさを伝えにくくしているからなのだそうです。
ほとんどのアイスは、少なからず、空気が含まれているので、
最終製品の容積は、アイスの原料の容積よりも、大きくなるのです。
この容積の増加割合を「オーバーラン」と言います。
例えば、1リットルの原料に、1リットルの空気を混ぜたら、2リットルのアイスができます。
この時、「オーバーラン」は100%と定義されています。
つまり、、、
「オーバーラン」が高い=アイスに含まれる空気が多いほど、
さっぱりとした味わいで、軽やかで、舌触りの良い柔らかなアイスになります。
(イメージは、「スーパーカップ」や「爽」などのコスパの良いアイスです)
一方で、
「オーバーラン」が低い、つまり、アイスに含まれる空気が少ないほど、
ねっとりとした濃厚な味わいアイスになります。
(イメージは、ハーゲンダッツなど高級濃厚アイスクリームです)
なお、一般的なアイスクリームの「オーバーラン」は60~100%と言われているので、
オーバーランの定義:
1リットルの原料に、1リットルの空気を混ぜたら、2リットルのアイスができる。
このとき、「オーバーラン」は100%
を踏まえると、
アイス全体に含まれる空気の割合は約30%~50%、と考えられます。
「あずきバー」の固さの理由
そろそろ本題に戻って、「あずきバー」の固さの理由について説明したいと思います。
まず、「あずきバー」の原料成分表示を見てみます。
初めて気づきましたが、「あずきバー」のパッケージには、こんな注意書きがあるんですね!
「あずきバー」に対する愛おしさが増しました。
この原材料表示を見ても分かるように、
原材料は
砂糖、小豆、水あめ、コーンスターチ、食塩
と、とてもシンプル!
乳化剤や安定剤などの食品添加物や、乳固形分が使用されていません。
通常のアイスは、口当たりを良くするために、安定剤を使用したり、
凍っても固くなりにくく、空気を含みやすい乳固形分等を使用しています。
しかし、それらが全く入っていないことが、固くなっている理由の1つと言えます!
さらに、「あずきバー」には、一本につき約100粒のあずきが入っていると言われています。
たくさんのあずきが詰め込まれていることにより、水分中に気泡ができにくくなり、、
前述した「オーバーラン」が低くなっている、
つまりあずきバー含まれる空気量が少ないことも、固さの理由の1つと言えるようです!
まとめると、「あずきバー」の固さの理由は、
①乳化剤や安定剤などの食品添加物や、乳固形分が使用されていないから。
②空気含有量が少ない(オーバーランが低い)から。
と言えます。
これからも体に優しい「あずきバー」をたくさん食べて、
今年の夏も乗り越えようと思います!!
なお、日本味覚協会ではこのような味覚トリビアや、味覚評価(商品評価)を
インスタグラムにて公開しています。
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本日のまとめ
・「あずきバー」は、安定剤や添加物、乳固形分が入っていなから固い。
・「あずきバー」は、空気含有量が少ないから固い。
・暑き場(あつきば)では、やっぱり「あずきバー」。
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参考記事:雪見だいふくはアイスクリームじゃない?~アイスミルクとラクトアイスの違い~
参考記事:アイスの食べごろの温度とは?~テレビ朝日『ポルポ』に出演しました~