「コク」という言葉はみなさんよく使われると思います。
なんとなーく「コク」という言葉に対するイメージはあると思うのですが、
具体的に「コク」ってどんな味?と聞かれると、即答できない人も多いのではないでしょうか。
そんな「コク」の秘密や、料理にコクを出す方法について、
中日新聞(東京新聞)さんに取材いただき、
記事を掲載いただきましたので、ご紹介させていただきます!!
中日新聞は東海地方の方にはなじみのある新聞で、私も中日新聞とともに育った人間の一人です。
関東の方は東京新聞という名称の方が馴染みがあるかもしれませんね。
以前も東京新聞さんに取材いただき、激辛グルメに関する記事をご紹介いただいたのですが、
(記事は以下)
(詳細記事:激辛グルメが流行する理由とは?~東京新聞に掲載されました~)
今回は、「コク」がテーマです!
食問のコーナーにて、日本味覚協会を代表してコクに対する疑問にお答えさせていただきました。
(2020年8月22日掲載:中日新聞)
そもそもコクとは何か、という質問に対しては一言で答えるのが難しいのですが、
どうしても一言でいうのであれば、
複雑な味わい
ということになります。
よく、コクと、濃さ(味の強さ)は同じですか?
という質問をされることがありますが、それは違っていて、
単一の味が強いだけの場合(例えばすごい濃い砂糖水)は、
味が濃いと言えますが、コクがあるとはいえません。
とはいえ、濃厚感や持続性などが感じられる場合に使われるため、
味を感じる順番(先味、中味、後味)を切り口として「コク」を分析することもできます。
簡単に言うと、
詳細は以下の記事をご覧ください!
参考記事:ビールの味の表現で使われる「コク」と「キレ」とは?~先味、中味、後味の観点から考えてみる~
基本五味(甘味、塩味、酸味、苦味、うま味)の中で言えば、
塩味、酸味は、先味系
甘味、苦味、うま味は、後味系
と言えるので、
後味系である、甘味、苦味、うま味を重ねた方がコクは出やすい、と考えられています。
料理にコクを出す方法としても、
例えばカレーにソースをかけたり、インスタントコーヒーの粉をかけたりすることで
コクが付与されやすいと言えます。
また、コクを出すことのできるコク味物質というものも存在しています。
参考記事:コクとは?~コク味物質「グルタチオン」と「グルタミルバリルグリシン」~
体に悪いものではありませんが、これらのコク味物質の存在はあまり一般の方に周知されていませんよね!
その他、コクに関する記事として以下もありますのでよろしければご覧ください!
参考記事:ココイチのトッピングで最もカレーに合うのはどれ?~コク味編~
参考記事:「コクがある」のコクって何?コクの正体とは?~味の表現方法~
参考記事:『ポルポ』(テレビ朝日)にて「コク」の解説をさせていただきました!
最後になりましたが、このたびの取材に関してお世話になりました東京新聞の関係者の方々、ありがとうございました。
日本味覚協会ではこのような活動を通じて「味覚」に関する普及活動に努めてまいります。
引き続きよろしくお願い申し上げます。
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本日のまとめ
・コクは、一言でいうと、複雑な味わいのこと。濃さとはちょっと違う
・甘味、苦味、うま味のあるものを付与するとコクが出やすい
・コクがある人間になりたいものです
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