最近では、スーパーやコンビニで炭酸水がたくさん売られていますよね。
炭酸水は、シュワシュワ感が爽快で、とても美味しいのですが、
そもそも、なぜ炭酸はシュワシュワするのか、みなさん知っていますか?
今日は、炭酸がシュワシュワする理由/メカニズムを解説させていただきたいと思います!
そもそも、炭酸水って何?
炭酸水とは、その名の通り、炭酸ガスを含む水のことで、水に二酸化炭素を溶かすことで出来ます。
化学式を書くと、
となります。
(水+二酸化炭素⇔炭酸)
理科の授業で習った通り、二酸化炭素は、通常の状態では水に少ししか溶けません。
低温・高圧でよく溶ける性質があるため、
「カーボネーション」と呼ばれる特殊な工程により溶かされています。
(二酸化炭素をぎゅうぎゅうに押し込んで無理やり溶かす、みたいなイメージ)
なぜ炭酸水はシュワシュワするの?
炭酸水がシュワシュワする理由は、
気泡による物理刺激なんじゃないの?
と思っている方も多いかもしれませんが、実は違います!!
におい・かおり環境学会誌(平成18年)記載の
「口腔・鼻腔の三叉神経を介した刺激性物質の受容機構」(駒井三千夫ほか)によると、
シュワシュワ感の正体は、気泡による物理刺激ではなく、
炭酸が、炭酸脱水酵素の働きにより、水素イオンと重炭酸イオンに変化することで生じる刺激
であると言われています。
何言っているかわからないよ、という声が聞こえてきそうなので、
もう少し詳しく解説していきたいと思います。
炭酸脱水酵素とは?
炭酸脱水酵素とは、
水と二酸化炭素を、水素イオンと重炭酸イオンへ変化させる反応速度を高める酵素
のことを言います。(逆の反応も含みます)
※化学式で表すと
CO2+H2O⇔H2CO3⇔H++HCO3−
舌の上皮細胞に含まれるこの炭酸脱水酵素の働きにより、
水素イオンと重炭酸イオンが生まれることで、
シュワシュワとした感覚が得られている、と考えられています。
前述の文献によると、この説は以下の実験により裏付けられている、と言います。
・口に、ただの炭酸ガスを吹きかけるだけでは、シュワシュワ感は生まれなかった。
・気泡と同じ物理刺激を舌に与えても炭酸の刺激とは異なる結果だった。
・炭酸脱水酵素を阻害する働きのある薬を飲むと、シュワシュワ感を感じなくなった。
まだ詳しいメカニズムは明らかになっていないようですが、
私見としては、
炭酸のシュワシュワ感は、
少なくとも気泡の物理刺激ではないことは確からしく、
炭酸脱水酵素が関係したなんらかの反応によるもの、
とまでは言えるのではないかと感じました。
以上、今日は炭酸のシュワシュワに関するお話でした!
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