新型コロナウイルスの感染者が「嗅覚・味覚障害」になった、という報告が相次いでいるようです。
味覚や嗅覚に異常が生じると、食べる喜びがなくなって、とても辛い気持ちになってしまうと考えます。
今日は、もし味覚障害になってしまった場合の対策についてご紹介します!
私の好きな阪神タイガースの藤浪晋太郎選手が、コロナウイルスに感染してしまったようです。
藤浪選手は、せきや発熱、倦怠感などの症状は出ていませんが、「ワインやコーヒーの匂いがしない」という嗅覚の異変をきっかけに、コロナウイルスを疑い、検査することで感染を発覚できました。
コロナウイルスについては2020年3月27日現在でもまだ詳細には解明されておりませんが、特に若い人は、発熱などの症状が出ないことも多いようです。よって、コロナウイルスに感染したかどうかを判別するためにも、「味覚・嗅覚」について意識することは非常に大事だと考えられます。
みなさん、コロナウイルスに打ち勝つためにも、そして自分が知らず知らずのうちに感染者となっていて他の人に感染させてしまわないためにも、「味覚・嗅覚」をより一層意識して過ごして頂ければと思います。
というわけで、今日は、味覚障害の対策をご紹介します。
※但し、コロナウイルスによる「味覚・嗅覚障害」の対策になるかどうかは現時点では不明です・・・。すみません。
(参考記事:300人に1人は味覚がおかしい?~味覚障害の原因と対策~)
「味覚障害」の対策
・亜鉛の摂取
一般的な味覚障害の最も多い原因は「亜鉛不足」です。
ファストフードやコンビニ弁当には、味蕾に必要な亜鉛を奪ってしまう物質が含まれていることが多いので気をつけましょう。
また、お酒を飲みすぎると、アルコールの分解に亜鉛が使用されて亜鉛不足になる可能性があります。
また、抗悪性腫瘍薬、抗うつ剤、糖尿病薬などの薬剤も、薬剤が亜鉛と一緒に尿へ排出されたりするので、味覚障害を引き起こす要因となります。
そもそも、成人の亜鉛の一日必要摂取量は15mgなのですがに、日本人の亜鉛摂取量は一日平均約9mgと報告されており、日本人は亜鉛摂取量が少ない人が多いと考えられます。
<亜鉛が多く含まれている食べ物>
牡蠣、煮干し、抹茶、カシュ―ナッツ、豚肉(レバー)、牛肉、ビーフジャーキー、ごま、米ぬか、パルメザンチーズなどの食品には、亜鉛が多く含まれています。
特に牡蠣には亜鉛が非常に多く含まれているので、オススメです!
抹茶もオススメです!
※ちなみに私は、(牡蠣は滅多に食べれないので)毎日、亜鉛のサプリメントを摂取しています。
・舌の清掃
舌が汚くなると、「舌苔(ぜったい)」という細菌や食べかすなどの集まりがたくさんできます。口臭の原因にもなります。
舌清掃をして、舌苔を除去することにより、味覚が向上することが報告されています。
参考:江崎グリコ健康科学研究所HP
・味覚検査とトレーニング
味覚障害も、他の病気と同様に、「早期発見⇒早期治療」で治る可能性が高まります。
なので、定期的に味覚の検査をしたほうが良いのですが、なかなか味覚を検査する機会ないですよね・・・。
そもそも、「コロナウイルスのせいで味覚が悪くなったのか、元から味覚が悪かったのか分からないよ」という方もいると思います。
そんなときは「味覚検定チョコ」で普段の自分の味覚力をチェックしておくのがオススメです!
また、普段から「味の違いを意識」してトレーニングすることも大切です。
ぜひ、以下の記事もご参照ください!
(参考記事:味覚を良くする方法を考える(その①)~ボンカレーとカリー屋カレーの違い、表現できますか?~)
(参考記事:味覚を良くする方法を考える(その②)~味の表現法12のコツ「食レポの極意」~)
・ストレスフリー
味覚障害は心因性のものもあります。
ストレスがかかると亜鉛の消費が促進されることも報告されています。
味覚障害にストレスは天敵です!
もし、「最近ストレス溜まってるなー」と感じたら、当協会のブログ「味覚ステーション」内にある「人生の豆知識」をご参考ください(くだらないことがたくさん書いてあるので、少しはストレスが和らぐと思います笑)。
以上です!
味覚を失うと、
⇒食べる喜びが失われる
⇒ストレスがたまる
⇒さらに不健康に
という悪循環になってしまいます。
味覚は、心身ともに健康に生きるためにはとても大切です!
日本味覚協会は、皆様の「味覚」そして「健康で充実した生活」に貢献できるよう、これからも精一杯努めます。
引き続きどうぞよろしくお願いいたします!
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本日のまとめ
・味覚障害の対策には「亜鉛摂取」や「定期的な検査」が大事
・牡蠣、抹茶、レバーなどの食品に亜鉛は多く含まれている
・味覚の検査には「味覚検定チョコ」がオススメです!
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関連記事:家庭でできる味覚チェックの方法を公開!~新型コロナウイルス/味覚障害/味覚異常~
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