ご報告が大変遅くなってしまい恐縮ですが、、
2018年1月23日放送の『名医とつながる!たけしの家庭の医学』(テレビ朝日系列:火曜夜8時~)において、
「亜鉛と味覚」に関する内容の監修をさせていただきました!
亜鉛と味蕾の関係などを含み、「味覚」にとって非常に重要な内容となっていますので、監修ポイントと共に振り返ってみたいと思います!
今回監修させていただいたポイントは2つ!
1つ目は・・・どっちの煮物が美味しい?という検証 です!
この調査は、A、B、のお皿に入れた煮物について、
「美味しい!」と思った方を選んでいただく、というシンプルな内容。
食べたら、「美味しい!」と思った方の札を挙げます。
札を挙げていただいた方には、
AとBの煮物は何が違ったのか、をネタバラシ。
Aは、いわゆる一般的なレシピに基づいた煮物
Bは、Aに使った調味料(砂糖、塩、しょうゆ)をおよそ2倍入れて作った濃い味の煮物
だったのです!
※テレビでは、このように2種類の煮物がパッと出てくるわけですが、
裏側では、この2種類の味を決めるために5種類以上の煮物を作り、
「これは薄すぎる」、「これはさすがに濃すぎる」などと味見をしながら
最終的な味付けを決めています。(この作業は結構楽しいです)
私の感覚では、Aは薄味というほどでもなくちょうどよい味で美味しかったのですが、
今回の検証では、「Aは病院の食事みたい!」という感想が多く聞かれたのが印象的でした。
そして結果は、、
24人中、半分の12人が、Bの濃い味付けを美味しいと判断したという結果に!
Bはかなり濃い味付けなんですが、、
通常通りの味付けでは物足りないと感じる方が多い、ということがわかりました。
そして番組では、
濃い味を好むことは、味覚異常が要因となっている可能性がある、と続きます。
亜鉛が不足することで、味を感じる細胞の集合体「味蕾(みらい)」が減少し、
結果として、味覚異常に陥ってしまう可能性があるのです!
※少し補足をすると、、、
「味蕾(みらい)」は、約10日間のサイクルで生まれ変わっています。
この「生まれ変わり」の際に亜鉛が必要なのですが、亜鉛が足りないと生まれ変わりに失敗してしまい、結果として味蕾が減ってしまう!というわけです。
また味覚異常になると、薄い味を感じにくくなる⇒濃い味を好むようになり、
高血圧などの病気を引き起こす要因にもなってしまいます。
この「味覚異常」について、家庭でも簡単にチェックができるといいですよね!?
ここで、監修ポイントその2!!
家庭で簡単に調べられる「味覚異常」のチェック法!を監修させていただきました。
どんな方法かというと、、、
コップ1杯の水(約200ml)に、耳かき3杯(約0.08g)の塩を入れた塩水を用意し、
普通の水と飲み比べ、違いがわかるかどうかをチェックします。
このチェックに、スタジオのゲストの方々も挑戦!
比較的易しいレベルになっているので、全員に正解していただきたいところですが、
果たして、、、!?
6名中、4名が正解!たけしさんを含む2名は不正解!という結果となりました。
(Aが正解/Bは不正解)
特にこのチェックで不正解だった方は、
日頃から亜鉛を摂取することを意識し、味覚の向上に努めることが重要だと思います!
エンドロールには「日本味覚協会」の名前を表示いただきました。
最後になりましたが、このたびの監修に関してお世話になった関係者の皆さまに御礼を申し上げます。本当にありがとうございました。
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本日のまとめ
・「亜鉛」が不足すると味覚異常になる危険性が!?
・味覚異常を心配する方はご紹介した「チェック法」を試してみてくださいね。
・もう少し詳しくチェックしたい方は「味覚検定チョコ」がオススメです!
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引用:名医とつながる!たけしの家庭の医学(朝日放送テレビ)
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