夏はピーマンの季節ですね!
ピーマンは特有の苦味があり、「嫌い!」という方も多い食材です。
そこでふと、こんな疑問を持ちました。
ピーマンが好きな人って、他の苦味が強い食べ物も好きなんでしょうか?
例えば、ピーマンが好きな人はコーヒーも好きな傾向があるのでしょうか?
今日は、そんな疑問に対する日本味覚協会の調査結果をお伝えします!
ピーマンの苦味
ピーマンって、苦いですよね。
ピーマンの苦味は、「クエルシトリン」という成分が関係していることがわかっています。
※厳密にいうと、クエルシトリンは単体では(苦味というより)渋味を感じますが、
ピーマンの香気成分「ピラジン」が加わることで、
特有の苦味として感じると考えられています。
※参考記事:ピーマンの苦味を消す7つの方法~「赤ピーマン」と「パプリカ」の違いは?~
ピーマンと他の苦味食材の好みの関係
ピーマンが好きな人は、
クエルシトリン由来の苦味が得意!
と言えますが、
ピーマンが好きな人は、
他の苦味成分も得意なのでしょうか?
そこでこのたび、
ピーマンと他の苦味食材(コーヒー、抹茶、ビターチョコ)について
好みの関係を調査しました。
【コーヒーの苦味成分】
代表的な苦味成分はカフェインです。
またポリフェノールの一種であるクロロゲン酸等も苦味に関係していると考えられています。
【抹茶の苦味成分】
カフェインも含まれていますが、抹茶の泡立ちに影響を与えているサポニンという成分も苦味に関係しています。
【ビターチョコの苦味成分】
カカオポリフェノール(カカオ豆に含まれるポリフェノール)が多いほど苦味が強いと考えられています。
「チョコレート効果」(明治)の95%ってめちゃくちゃ苦いですよね。。
なお、ポリフェノールって何?という方は以下をご参照ください。
※参考記事:渋味の基礎知識~ポリフェノール、タンニン、カテキンとは?~
事前情報はこのくらいにしまして、、、調査結果を発表したいと思います。
ピーマン、コーヒー、抹茶、ビターチョコについて、好み(嗜好性)を5段階で質問しました。
5・・・好き
4・・・やや好き
3・・・どちらでもない
2・・・やや嫌い
1・・・嫌い
368名の方に回答いただきました。
ご協力いただきありがとうございました。
結果は以下の通りです!!!
ピーマンが好きな人は、他の苦味食材も好きな傾向が強い!
ということがわかりました。
ピーマンが好きと答えた方は、
コーヒー、抹茶、ビターチョコの嗜好度の得点
(5段階で好きか嫌いかを質問したときの平均点)
が一番高く、
ピーマンが嫌いと答えた方は、
コーヒー、抹茶、ビターチョコの嗜好度の得点
(5段階で好きか嫌いかを質問したときの平均点)
が一番低いという結果になりました。
ピーマンが嫌いな人は、特にコーヒーが嫌いな傾向が強いですね。
グラフを見ると、
ピーマンが嫌いになるにつれ、他の苦味食材の嗜好度もどんどん下がっていく、
というキレイな比例の関係にあることがわかります。
苦味については、
ある特定の苦味成分が好き!(嫌い!)というわけではなく、
苦味全般が好き!(嫌い!)という傾向が強いということですね。
非常に面白い結果だと思います。
なお、その他の苦味成分としては、(今回の調査食材には含んでいませんでしたが、)
ビールに含まれる「イソフムロン」や、
ゴーヤに含まれる「ククルビタシン」が代表的です。
よろしければ以下の記事もご参照ください。
参考記事:コーヒーとビールとゴーヤの苦味成分は違う?~3大苦味成分の覚え方~
以上!今日は苦味成分の関係性に関するお話でした!
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本日のまとめ
・ピーマンが好きな人は、他の苦味食材も好きな傾向が強い!
・苦味成分はいろいろなものがある。
・子供の頃、ピーマンは嫌いだったけどパーマンは好きでした。
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関連記事:ピーマンが嫌いな人は苦味を感じやすい?~苦味感度と嗜好性の関係~
関連記事:苦味感度と年齢の関係は?~若い方が味覚が良いわけではない?~
関連記事:ブラックコーヒー飲み比べ!味の違いは?美味しいのは?~「クラフトボス」「タリーズ」「ジョージア」~
関連記事:「緑茶」と「抹茶」と「グリーンティー」の違いとは?